糖尿病の血糖管理指標としてHbA1cという言葉を聞かれる機会は多いと思います。その正常範囲は4.6~6.2%ですが、日本糖尿病学会では7.0%未満を達成することが望ましい(御高齢の患者さんでは、条件付きですが7.5~8.5%未満でも可)とされています。最近、アメリカ内科学会(ACP)は、妊婦を除く成人2型糖尿病患者さんではHbA1cは7~8%でも良い、と緩和された基準を示しています。

この考え方の根底にはHbA1cはできる限り低いほうが良いが、あまり無理をすると低血糖の危険性が増すこと、血糖降下薬を他種類用いなければならなくなることなどへの懸念があると思います。しかし、低血糖が危険だからといって一律にHbA1cの目標基準を緩和することには問題があり、個々の患者さんの実情に応じて治療をすることが重要なのではないかと考えます。